和の美　日本庭園

名称とされる庭園も素人目には似たり寄ったりで、すぐに飽きてしまいます。そんな中「何時間でもたたずみたい日本庭園」はどこでしょうか。
　素人でも飽きない日本庭園として、
　「景観が変化に富む日本庭園」
　「他に見れない絶景や独自の技法を備えた日本庭園」
　「茶室や売店なお、庭以外にも楽しめる場所がある」
そんな日本庭園を選んでみました。

西園寺家から譲り受けた山荘を足利義満が改造し、北山殿とした。
金閣寺のきらびやかさに目をとらわれがちですが、池に点在する代償の島や石組も天下一の景観です。作家「司馬遼太郎」は著書に「金閣が焼けぼっくいになったとき、庭こそ主役だったことを思い知らされる」と記しています。
ゆっくり憩えるという茶所には金箔入りの菓子と抹茶が用意されていて、気軽にお茶で一息し楽しむこともできます。
臨済宗相国寺派の名刹。正式には鹿苑寺という。1397（応永4）年、足利義満の山荘が後に寺となったもの。夢窓礎石を開山とする。金閣は宝形造りの三層殿閣で、鏡湖池（きょうこち）のほとりに建つきらびやかな楼閣が北山文化を象徴している。1950年に放火で焼け5年後に再建された。金閣を要として池が広がる庭園は国の特別名勝、特別史跡に指定されている。世界遺産。【周辺の観光・宿泊施設】

石組みで自然風景を表現した「枯山水」の代表的な日本庭園。石庭とも呼ばれ、塀で囲まれた２５０平方メートルの敷地の、白砂の上に１５の石が配置されているだけだが、「すべての石が同時に目に入る場所がない」といった謎を解くまで立ち去りがたい。庭師の計算され尽くした構成に感慨する。
衣笠山の西に立つ臨済宗の禅刹。京都屈指の石庭で知られる。平安末期に藤原の実能が山荘を造営し、域内に寺を建てたのが起こり。釈迦如来木像を安置する方丈前に有名な石庭がある。広さ250平方メートルの枯山水で、三方が塀で囲まれ、一木一草も置かず、15の石を7・5・3に配している。仏教の教えによるもので、この庭は「虎の児渡し」とも呼ばれる。世界遺産に登録されている。 【周辺の観光・宿泊施設】

大徳寺にある塔頭（たっちゅう）の１つ、大仙院の枯山水。滝の流れが大河となるまでを石と砂で表現する。水墨画の世界が凝縮され、無限大に広がる大自然を思い起こさせてくれます。
事前に相談すると本堂で座禅が体験できるので、外国人にもお薦めです。【周辺の観光・宿泊施設】

足利尊氏が高僧、西芳寺（苔寺）など庭造りの名人である夢窓国師を開山として創建。背後に京都の嵐山の桜、紅葉など色づく樹木と山並みを借景して取り入れている。
臨済宗天竜寺派の大本山。足利尊氏が後醍醐天皇供養のために、1339（延元4）年に夢窓国師（むそうこくし）を開山として創建した。室町時代には京都五山の第一位を占めていたが、たびたびの火災で焼失し、創建当時の壮大な面影はとどめていない。現在の諸堂は、明治期になって再建されたもの。法堂天井には、加山又造画伯による『雲龍図』が描かれている。亀山や嵐山を借景にした池泉回遊式庭園は夢窓国師の作庭で、当時の原型を残している。【周辺の観光・宿泊施設】

豊臣秀吉が自ら設計して、従来の庭を改造して作られた、鶴と亀の島が美しい庭園です。国宝のある上醍醐なども同料金でめぐれます。
醍醐寺の塔頭で、1115（永久3）年に醍醐寺第14世座主の勝覚が創建。1598（慶長3）年に豊臣秀吉の援助で再興した。襖絵に彩られた葵の間、勅使の間に続き、狩野山楽の襖絵をめぐらせた国宝の書院がある。その奥の純浄観は、『醍醐の花見』で知られる秀吉が淀君らと花見を催した茶席の遺構。また書院前に広がる庭園は、秀吉自らが設計したと伝わる豪壮雄大な庭。随所に豪華な桃山文化の遺構をしのぶことができる。
【周辺の観光・宿泊施設】

将軍家のタカ狩り場だった地を、松平綱重が拝領し作った庭園。水上バスで海から入園できる。
江戸時代将軍家の別邸、浜御殿が建てられ6代将軍徳川家宣が造園を完成させた。明治維新後は皇室の離宮となり浜離宮と呼ばれるように。入口近くの将軍家宣を記念して植えられた「三百年の松」は、低く大きく張り出された枝振りから歴史の重みが感じられる。庭は大きく南北に分かれ、入口に近い北側が明治時代に迎賓館もあった芝生公園。奥の南側が潮入りの池泉回遊式庭園。潮の干満によって池の水位を変え庭の景観に変化をつける潮入りの池は多数あるが、水門から実際池に海水を入れているのは都内でもここだけになってしまった。【周辺の観光・宿泊施設】

　奥州藤原氏の２代基衡が着手した寺で、藤原氏の栄華の跡を残す庭園です。極楽浄土をモチーフにしていて、広大な境内を散策すると平安時代の雰囲気が伝わってきます。
毎年５月には平安時代の姿での歌詠会である「曲水の宴」も開催され、このようなイベントに合わせて訪れるのもいい。
850（嘉祥3）年に慈覚大師が中尊寺とともに開山した古刹。本尊は薬師如来を祀っている。奥州藤原氏2代の基衡により再建され、3代秀衡の時代には堂塔40、僧坊500を越える大寺院となり隆盛を極めた。度重なる火災により建物は焼失、現在は18坊を残すのみとなっている。境内の浄土式庭園は、3000坪の広さで大泉ヶ池を中心に平安時代の作庭様式を残す貴重なもの。【周辺の観光・宿泊施設】

水戸の偕楽園、岡山の後楽園とともに日本三大庭園の1つとして有名。水泉の美しさをいかんなく発揮した林泉式回遊庭園の築庭は、加賀藩歴代藩主が1676（延宝3）年から170年という長い年月を費やして完成させた。兼六園最大の池霞ケ池とそのほとりにあることじ灯籠、雁行橋、など見どころは多彩。また、茶室・時雨亭と舟の「御亭」も復元された。桜やカキツバタ、紅葉、木々の枝を雪折れから守る雪吊りなど、四季を通してさまざまな美しさを見ることができる。徽軫灯篭（ことじどうろう）などが有名です。【周辺の観光・宿泊施設】

岡山藩主・池田綱政により10数年の歳月をかけて元禄13年（1700）に完成。その後も歴代藩主によって手が加えられた。遠州流の流れをくむ林泉回遊式の庭園で、池や築山の間をぬうように曲水と園路が巡らされている。また、江戸時代の絵図や池田家の記録・文物などが残され、歴史の変遷を知る大名庭園だ。春から夏は梅、桜、花菖蒲、蓮などの花が美しい。国の特別名勝。水戸の偕楽園、金沢の兼六園とともに日本三名園に数えられる。能舞台や茶室は茶会や花見などに利用することができる（有料・予約制）。
園内で能などの上演もあり、中国地方でも有数の名園です。【周辺の観光・宿泊施設】

国の特別名勝。総面積75万平方メートル。寛永年間（1624〜44）、高松藩主・生駒高俊によって南湖一帯が造園され、その後、松平氏が受け継いで100年をかけて完成した。緑したたる紫雲山を借景に6つの池と13の築山で構成され、純日本風の回遊式大名庭園の「南庭」と洋風庭園の「北庭」に分かれている。ひと足進むごとに趣の異なる表情を見せることから一歩一景の庭ともいわれる。数寄屋造りの「掬月亭」は歴代藩主が愛した茶室で、今も抹茶とお菓子が味わえる。春の梅と桜、夏の菖蒲など園内は一年中花の絶えることがない。予約をすれば庭園を眺めながら昼食もできる。【周辺の観光・宿泊施設】

徳島藩主、蜂須賀家の今や表書院の庭として築造されました。周辺には博物館やバラ園もあります。眉山（びざん）と対峙する、標高61mの城山の徳島城跡にある博物館。徳島城は阿波徳島藩25万石の藩主・蜂須賀家の居城で、表御殿庭園、太鼓櫓石垣などが残り、城門である鷲の門が復元されている。表御殿庭園を囲むように建つ徳島城博物館は、藩主所用の甲冑などの武具をはじめ、徳島藩が抱えた絵師や蒔絵師の作品などを展示し大名の暮らしぶりを紹介する歴史館。徳島藩の水軍である「阿波水軍」に関する展示や、徳島城下の町屋の繁栄の様子を描いた『阿波名所図会』も興味深い。【周辺の観光・宿泊】

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