『クリスマス・シンボル』
クリスマスの時期は、キリスト教が広まる以前のヨーロッパにおいては冬至を祝うときでした。また、寒い季節にあって生き生きとした色をつけている常緑樹は、強い命の象徴とされていました。
キリスト教が次第に伝わっていくにつれ、クリスチャンはそのような地元の習慣のいくつかをキリスト教的な意味合いをこめて取り入れました。
byCooking考
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『クリスマスツリー』
クリスマスになれば、あちこちでみかけます。その由来は、8世紀のドイツにさかのぼるといわれています。当時のドイツには、ドルイド教団員(キリスト教に改宗する以前の古代ケルト族の僧・技術師・詩人・裁判官など)と呼ばれる人たちがいました。彼らはオーク(木)を崇拝し、幼児犠牲を捧げていました。伝説によると、イングランドからの伝道者であるボニファティウスがそれを止めようとしてオークを切り倒したときに1本のモミの若木に関わる奇跡がが起こったため、それを記念にするためにドイツではモミの木をクリスマスに植えるようになったということです。
また16世紀に、マルチン・ルターがクリスマスイブ礼拝の帰り道、森の中で常緑樹の枝の合間にまばゆく輝く無数の星をみたそうです。その美しさに打たれたルターは、それを子供たちのために再現しようと、家の中に木を持ち込み、火を灯したろうそくを枝にくくりつけたすです。それから、ドイツではクリスマスツリーが一般的になり、次第に色々なオーナメントが飾りつけられるようになってきました。クリスマスツリーの習慣は、ドイツからの移民たちによって19世紀初頭にアメリカへ伝えられました。
イギリスでは、1841年、ビクトリア女王の夫君であるアルバート公がウィンザー宮でクリスマスツリーを飾り付けたのが始まりとされています。
ツリーには必ず常緑樹を使います。この『常緑』、つまり強い生命力をもって一年中、葉を茂らせる緑の姿は永遠をあらわし、さらに神の永遠の愛や、イエス・キリストが与える永遠の命を象徴しています。
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『クリスマスライト(イルミネーション)』
クリスマスツリーにつかわれていたろうそくは、火事のもとにもなるために大変危険で、居間には水を這ったバケツが置かれていたそうです。
19世紀の終わり、アメリカの電話会社の職員が電話の交換機につかわれる電球をみていて、クリスマスライトのアイデアを得ました。安全で手軽に使えることから、クリスマスライトはろうそくに代わって普及していきました。というわけで、このライトはもともとはろうそくであり、空に輝く星をあらわしているのです。
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『クリスマスツリーのトップスター(星)』
クリスマスツリーのてっぺんには、ひときわ大きな星が飾られています。これは、東方の博士(賢者)たちを幼子イエスヘと導いた星をあわわしています。
この博士たちは、東方で不思議な星をみて、それが救い主の到来を告げるものであるということを悟りました。この星は、博士たちを遠くユダヤの地(現在のイスラエル)にあるベツレヘムという町にいた幼子イエスとその両親のもとへと導いたのです。
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『ベル(鐘)』
クリスマスベルの喜ばしい音は、救い主であるイエスキリストの誕生を告げ知らせるものです。
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『キャンドル(ろうそく)』
クリスマスにはよくキャンドルが使われます。さまざまな色形があり、また香り入りのものもあります。イエスキリストは『世を照らす光り』と呼ばれており、それをあらわすのがキャンドルなのです。 |
『ヒイラギ』
イエスキリストは、十字架につけられる前にいばらの冠をかぶらされました。刺(とげ)のようなヒイラギの葉は、そのいばらの冠を象徴しています。
またヒイラギの赤い実は私達の救いのためにイエスキリストが流した血を、そして緑の葉は永遠の命を表しています。
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『キャンディ・ケーン(杖の形をしたキャンディ)』
20世紀の初頭、アメリカのインディアナ州にいたキャンディ製造業者が、イエスキリストを象徴するようなキャンディを作りたいと考えたのが、キャンディ・ケーンの始まりだそうです。このキャンディの硬さは、私たちの人生を堅く守ってくれる岩であるイエスを、また岩のように堅い信仰をあらわしています。
聖書では、私達は羊、またイエスは羊飼いにたとえられています。そこで、このキャンディは羊飼いの杖の形に作られていました。また、さかさまにしてみるとアルファベットの『J』になり、これはイエス(Jesus)の頭文字です。
はじめは、イエスの清らかさをあらわすために真っ白のキャンディを作りましたが、あとから4本の赤いストライプをいれました。3本は十字架につけられる前にローマの兵士に鞭打たれたときの傷を、残りの太い1本はイエスが十字架で流した血をあらわしています。
イエスは神が人類に与えた贈り物であるということを思い起こさせるために、緑のストライプがいれられるときもあります。
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